2005-11-14から1日間の記事一覧

舞城王太郎「バット男」(承前)

バット男とはバットを抱えて調布の町を出歩く、みすぼらしい男のこと。何かあるとすぐにバットを振り回すが、実際にそのバットが何かに対して振るわれることはなく、むしろ悪ガキどもに奪われてバット男自身が殴られるのが落ちだ。それを「僕」はただ傍観し…

舞城王太郎『みんな元気。』

「バット男」のことを書く前にこちらも読み終わってしまいました。こちらも短篇集。舞城作品らしく、どれも暴力的かつ感動的で、前向きに肯定的。読んだ印象は似通ってはいますが、中では「スクールアタック・シンドローム」が面白うございました。小説のラ…