国栄えて民滅ぶ

国栄えて民滅ぶ。どこぞの政党の議員さんが「憲法栄えて国滅ぶ」と言った由。憲法に不満があるか知らないが、統治の原則を踏み越えて栄える国では民が栄えることはない。民滅びれば国も滅ぼう。今の政権と与党は奇妙なニヒリズムに突き動かされているとしか見えない。
ひとり日本のみ平和に安住してよいか、との問いがある。よいではないか。戦争、それは国が民を殺すものだと私たちはさきの大戦で思い知った。百数十万人を餓死させたのは、時の交戦相手ではない。紛れもない日本政府だ。私たちはさきの大戦で、数百万の生命をもって購ったのだ。政府が民を殺すことに否と言う権利を。何から何まで国家を拒否するとは言わないが、戦争だけは拒否してよい。日本の現実であり、未来である。