羽化登仙

戸籍上は100歳を超えるご長寿ながら、消息不明の人が続々という。昔ならこうした人たちは「仙人になった」と言われたのだろう。
宮沢賢治北守将軍と三人兄弟の医者」のソンバーユー将軍のようなもの。もっとも、消息不明のお年寄りたちの現実も、リンパー先生の口にした将軍の最後と同じい姿かもしれないが。
年金制度やら何やらがなければ、国がこんなにも人の生き死にを細かく把握する必要も無いのだろうとも思う。まあ、自宅内に30年も白骨遺体を放置していたというのは論外だが。しかしこれも、最初に届け損ねた(あるいは届けにくい事情があった)のを、後になるほど届けにくくなってゆき、現状維持で目先をごまかしているうちに30年たってしまったのだろう。いつまでも続くわけがないのは分かっていただろうに。