雑感

被災列島

大雨、猛暑、大風、地震……とよく続くものだと思わないわけにいかない。東京あたりは奇跡的に無事なので何だかのほほんとしているものの、これはオリンピックにでも合わせて災害の方が手ぐすね引いて待っているのではないかとも思われる。東京にもいずれカタ…

財務省の文書改ざん

やっているだろうと思ったがやはりやっていた。政治家がどうあろうと日本を支えているのは自分たちだ、というのが良くも悪くも官僚のプライドであったはずだが、そういうものを徹底的にくじいてきたのが今の政治改革とやら。プライドなくして国家の運営など…

人の子という不幸

春めくや 親はなくとも 子は育つ まあ俳句っぽく仕立てたのは冗談ではあるが、「親はなくとも子は育つ」というのは良い言葉だ。特に子育てがうまくいかないと感じるとき――要するに子どもが言うことを聞かないとき――には、まじないのように声を出さずに繰り返…

古い政治家

そういえば今度の選挙で亀井静香さんが引退するとのこと。警察官僚出身の典型的な族議員だったが、それなりに印象的なエピソードのある人ではあった。 死刑廃止論者だったのはよく知られている。警察官僚として冤罪をゼロにはできないことを骨身にしみて知っ…

民主主義の機能不全

分断というものが世界中に蔓延しているとすれば、ここ日本でもそれは例外ではない。枝野幸男さんに対するツイッターの反応を見ているとそう思う。 枝野さんの東京などでの一部への人気は大したもので、演説を聞いて泣いてしまった、というようなエピソードも…

佐藤さとるの訃報に接して

佐藤さとるさんが9日に亡くなったとのよし。新聞で読んで知ったことですが、88歳で死因が心不全というなら、天寿を全うされたと言うべきでしょう。ご冥福をお祈りします。 比較的最近、青年期の自伝(「コロボックルに出会うまで」)を読んで佐藤さとるが…

また都知事選

祈りは通じず舛添要一さんは都知事を辞めた。また罰ゲームのような都知事選が待つ。 「崖から飛び降りる」とかのたまいつつ都知事選に立候補した某衆院議員。公約が「都議会解散」「利権追及」「舛添前知事の問題追及」とまあ、なんだか怨念と処罰感情に満ち…

よい政治とは

どのような政治をよい政治と考えるかというと私の考え方は割と単純で、「民を虐げない政治」というのが、現実的に求めうるものとしてはまず上等な政治だと思っている。 民というのは国家に先立つものであって、民の便宜のために国家は存在するのだから、基本…

舛添さん、やめないで

舛添要一東京都知事の評判がすこぶる悪い。いわく、出張が豪勢すぎるの、公費で私的な旅行や飲食代を払っているだの、公用車の使い方が怪しいだの。 正直言って、舛添氏というのはこすっからい人だと少なくとも都知事選の段階では思っていたし、票を入れるわ…

人工知能ばやり

近ごろ都にはやる物といえば人工知能(AI)だが、その未来にまったく希望が持てないのは、入門書のつもりで読んだ松尾豊『人工知能は人間を超えるか』がひどすぎたからだろう。書中にこんなくだりがある。 「戦闘機に乗るパイロットを人工知能にすれば、パ…

増税延期

消費税率10%への増税は先送りだそうで。 安倍首相は先年、「今度の増税を先送りすることはない、増税できる環境をつくる」と確約したのだから、先送りするなら総括して総辞職だろう。それができないならただのウソつきということ。野党はしっかり糾弾してほ…

偉い人たちにはそれが分からない

日銀の手詰まりが露呈している。 決定会合 物価目標、半年先送り 追加緩和見送り 日銀は28日の金融政策決定会合で、追加金融緩和の見送りを賛成多数で決めた。マイナス金利と国債の大量購入を柱とする大規模な金融緩和を現状のまま維持する。一方、201…

ふるさと納税

ふるさと納税という欠陥の多い制度を悪用して牛肉をもらった。昨年のうちに寄付した天童市から。切り落とし肉を頼んだら写真のようなどう見ても切り落としではない肉が( ・_・;) ありがたくすき焼きにしていただきますが。 しかしこの制度、こうも景品が豪華…

秀才たちの珍提案

さすがに賢い賢い財務省のお役人方は考えることが違う。消費税の負担軽減策として、マイナンバーカードをポイントカードの代わりに使うとの案。税率を10%に引き上げた後、食料品については2%分をポイントとして還付するという。食品を買いに行くたびに…

戦後70年談話

安倍晋三首相はこの談話でいったい何をしたかったのか。まあ、少なくとも外形的には、安倍首相は敗北を喫したのだと思う。歴史修正主義的な見解を極力抑え、過去の談話を踏襲すると改めて言わなければならなくなったのだから。今後も日本の要人は、大戦にま…

佐野研二郎氏のこと

2020年東京五輪のためにデザインしたエンブレムが、リエージュ劇場のものとよく似ていると言われたデザイナー。さらに、サントリーのオールフリーの景品用にデザインしたバッグがネットで拾ってきた素材の盗用だと言われて景品の一部を取り下げる事態に…

大西英男衆院議員「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番。政治家には言えないことで、安倍晋三首相も言えないことだが、不買運動じゃないが、日本を過つ企業に広告料を支払うなんてとんでもないと、経団連などに働きかけしてほしい」(…

老いること、そして義務の放棄

曽野綾子が産経新聞に書いたコラムがひどいと話題。確かにひどい。昔から独善的で偏ったものの見方をする人だったとは思うが、ここまでひどくはなかったのでは……「戒老録」とか、それなりに面白く読んだ気はする。やはり老いたのだろう。読むに値するものを…

リスクに耐性を

トルコの少数言語の研究者である小島剛一氏は、教鞭を執る地フランスから、申請をしてもいないのに永住権を賦与されたという(『漂流するトルコ』)。トルコとフランスを行き来する謎の外国人の行状を見極める目がフランスにはあったということだろう。よく…

その結末

後藤健二さんもイスラム国に殺されてしまった。ご冥福をお祈りします。 しかし、他人の死に絡めてみな言いたいことを言い出すのにはうんざりする。他人の行為にとやかく言い過ぎだ。 特に政治家はいただけない。自民党の偉いさんが後藤さんの行為について「…

何にせよ憂鬱な展開

前回書き込みをしてからだいぶ状況が変わった。事態の進展が早い。 今回の人質事件の処理について政府を批判する人もあるが、私はいくぶん政府に同情的だ。今回のことで日本の政府ができることは少なかった。まあ、人質事件になる以前に処理をしなかったこと…

このごろのこと

このところ起こっていることどもについての簡単なメモ。 ◎人質問題 日本人2人がイスラム国に処刑を警告され、身代金を請求されている。2億ドルとはふっかけたもので、真面目な交渉に応じる気があるのかは疑問。ジャーナリストの後藤健二さんは気の毒。軍事…

オリエント急行忠臣蔵

三谷幸喜版のドラマ「オリエント急行殺人事件」を見た。三谷幸喜の作品は古畑任三郎以外は面白く思えたことがないのだが、今回はどうでしたやら。 昭和初めの日本に舞台を移してはいるものの1夜目はほぼアガサ・クリスティの原作に忠実に。2夜目は事件に至…

また選挙

どうもしょっちゅう選挙がある。うんざりだが仕方がない。 端的に言って、始まる前から残念な選挙だ。この選挙で与党が勝つならば、集団的自衛権の容認や特定秘密保護法にも承認を与えることになってしまう。おそらくそんなことは気にせずに多くの人は与党に…

デスパレートな人たち

※後から知った情報に照らすとだいぶ見当違いのことを書いています。学生は数学科で高機能広汎性発達障害があるという話も。そもそも拘束されたのも、学生が自分からパスポートの盗難を警察に届けに行ったのがきっかけとか。何だかなあ、ですが一度書いたもの…

ひまわり8号

昨日、H2Aでひまわり8号が打ち上げ。その話をしようとした小3の息子は、一生懸命「たんぽぽ8号」と言っていましたと(^^) 黄色いところしか合ってないのだが。

イスラム国とアメリカと

どんなに尖鋭的な集団でも規模が拡大すれば切っ先は鈍くなる。しかしイスラム国が、イラクとシリアのそれぞれ半分ずつの広さにまで勢力を拡大しながらも、いまだに過激でいられるのは、その攻撃的な意志を支える高揚感があるからだろう。それは、西洋中心で…

朝日新聞が謝罪

朝日新聞の社長が謝罪。辞任も視野に入っているようで、後から渋々謝るのであれば、最初からすぱっと謝るべきだった。まあ、社長がいちいち記事にちょっかいを出すわけでないのは分かるが、責任者の仕事として大事なのは頭を下げるということ。ここまで時間…

水に落ちた犬をたたけ

朝日新聞へのバッシングがすごい。従軍慰安婦の強制連行報道で、証言が虚偽だったことを認めたせいだ。しかし、その情報源は発言のいいかげんさで当時から有名だったらしい。なぜ他のメディアが報道の時点でチェックを入れなかったのか疑問は残る。裏付け取…

今年も敗戦記念日

15日は敗戦記念日だった。戦後69年。昭和も遠くなりにけり、だがウクライナや中東では現に戦争が起きている。何のために戦うのか。戦いは人の本性なのかもしれないが、機関銃や戦闘機が実用化されてからの戦争は、もはや本性になじむとは言い難い。人が…