文部科学大臣

また何かと世間を騒がしている田中真紀子文部科学相。しかしながら、この人が大臣になった時点で、ほとんどの人が「きっと何か悶着を起こすに違いない」と考えていたはずだ。そう思えば、当事者にとっては気の毒なことだったが、今回の大学設置の認可不認可の騒動ぐらいは、「ああ、やっぱり」「でも思ったほどひどいことにはならなかった」と思われているのではなかろうか。
大学が多すぎる、というのは特に東京にいると感じることではあるが、地方でも、定員割れの末に中国からの留学生をかき集めて変なことを起こした大学（短大か）があったのは記憶に新しいところ。ニーズに合わない大学が淘汰されればよいという声もあるものの、経営の破綻した大学一つつぶすにも大騒ぎになるというのが、創造学園大学の件で分かったことでもあるだろう。そう思えば大学の設置基準を見直すということ自体はそれほどおかしな話ではない。まあ何にせよ手続きというものがあるだろうが。
それでもまず、田中文科相絡みの騒動が、人死にの出るような話でなかったのは幸いだった。これでしばらくメディアをにぎわしたのだから、多少はガスも抜けて当面おとなしくなってくれるのではないだろうか。