妄言市長

橋下徹大阪市長が、頼まれもしないのに変なことを言って、昨日(14日)は独りパソコンの前でツイッター相手にわたわたしていたらしい……これ、何か言う必要があるのだろうか。
あえて言えば、橋下氏が使った「精神的に高ぶる猛者集団」「海兵隊の猛者集団」といった言葉に奇妙なマチスモ、マッチョ崇拝を感じる。氏が石原慎太郎氏と結託したことは今ひとつ理解できなかったが、石原氏もマッチョ崇拝の人だし、そのへんに共通性を見いだしたのかもしれない。維新の会の綱領にある「日本を孤立と軽蔑の対象に貶め、絶対平和という非現実的な共同幻想を押し付けた元凶である占領憲法を大幅に改正し、国家、民族を真の自立に導き、国家を蘇生させる」なんて、一言でいえば「男になりたい」ということか。彼らの認識では、非武装化は去勢に当たるのだろう。何だかなあ。発言の内容については、あまりに軽率であさはかで、何を言うにも値しない。氏は風俗業や売買春や慰安婦について、まずは奥様とでもゆっくり話し合ってみるとよいのではないか。
今回のことは、強い相手とはケンカをしない橋下氏が、ほぼ全世界の常識を敵に回したという点で興味深いケースではある。氏は弁護士らしく、言い抜けや強弁や論理のすり替えが得意なようだから、それが世界に通用するかどうか試してみるよい機会ではないか。ツイッターを見る限りでは、一生懸命弱い相手を探して、とりあえずそれに勝つことで自分が正当であるかのように装いたがっているようだが……間違ってはいけない。相手はほぼ全世界なのだ。