どうなることか

東京には珍しい大雪。雪を片付けてくれるブルドーザーが来るわけでもなく、今日は自動車も難渋しそうだが、子どもたちは喜ぶだろう。
さて都知事選の当日だ。ぶっちぎりで勝つと言われている舛添要一氏の評判がすこぶるよろしくない。子どもの養育費を値切るとか、東大の教官時代に学生と不倫していたとか。元妻の言ったことも含まれており、誹謗ばかりとは言いにくそう。このまま知事になったらば禍根を残すことになるだろう。まあ、それ以前に、そんな人物を知事に選んだ都民の見識が問われるとは思うのだが。
とはいえ、本当に入れたい人のいない選挙だ。ネトウヨご推奨の田母神俊雄候補は陰謀論満載の懸賞論文で賞をもらって有名になったお方。秦郁彦氏が「陰謀史観」(新潮新書)でけちょんけちょんにけなしているのを読んだけれど(立ち読みですが)、要するに過去の学問や学者に対する敬意がない。どうして学問が実証的でなければならないかなど考えたことがないのだろう。学者に対して言いたいことはないではないが、その道の権威と言われる人は大抵、20代30代の人生で一番よい時期を学問にささげた人たちだ。その言うことはおろそかに扱ってよいものではない。知的な営みへの敬意に乏しい人間がもてはやされる風潮には本当にうんざりする。
細川護煕氏と小泉純一郎氏。この組み合わせも、うーん。小泉氏を首相として唯一評価できるのは、とても運が良かったということ。おそらく運が良い人間というのはいるもので、その余徳は遠くイラクにまで及び、お陰で自衛隊は一人の死者も出すことなく、サマワから帰って来ることができた。希有なことではある。まあ、政策も人物も、信用はできない。小泉首相の間に日本が良くなったか悪くなったかといえば、はっきり悪くなったと思う。細川氏はこらえ性がなさ過ぎる。非自民連立をもっと続けなければならなかったものを、投げ出した。地道な政策のすりあわせとか多数派工作とかが苦手な人、という印象をぬぐえない。こういう人がトップに立って何かの役に立つのだろうか……。
夢も希望もない都知事選。どうなりますことか。