不思議な話

「カルチャーが変わったなと非常に心配している」
ノーベル賞受賞者野依良治理化学研究所理事長がいみじくも言ったように、何だかよく分からない方向へ話が進んでいる。
STAP細胞の論文に不備があるという話で、私は執筆者が何らかのズルをしたのだと思った。多少は誰しもやりそうなズル(と執筆者が考えただろうもの)を、STAP細胞の論文においてもやってしまい、論文の注目度の高さゆえにボロが出た、という話だと思っていた。どうも違うらしい。
執筆者が理研の聞き取りに対して言ったことが事実であれば、彼女は記述や写真の使い回し、切り貼りをそもそも不正だと思っていなかったようだ。うーん。何なんだろう。実験で成果を上げても、論文の体裁を整えるのは手間がかかって面倒だから、核心部分以外は適当でよい、という文化ができつつあるのか。だったら最初から簡潔なレポートを書くように心がければいいだけのような気もするが……。
よく分からない話が続く。とりあえずはSTAP細胞の検証が進むとよいと思う。