人工知能ばやり

近ごろ都にはやる物といえば人工知能(AI)だが、その未来にまったく希望が持てないのは、入門書のつもりで読んだ松尾豊『人工知能は人間を超えるか』がひどすぎたからだろう。書中にこんなくだりがある。 「戦闘機に乗るパイロットを人工知能にすれば、パ…

増税延期

消費税率10%への増税は先送りだそうで。 安倍首相は先年、「今度の増税を先送りすることはない、増税できる環境をつくる」と確約したのだから、先送りするなら総括して総辞職だろう。それができないならただのウソつきということ。野党はしっかり糾弾してほ…

偉い人たちにはそれが分からない

日銀の手詰まりが露呈している。 決定会合 物価目標、半年先送り 追加緩和見送り 日銀は28日の金融政策決定会合で、追加金融緩和の見送りを賛成多数で決めた。マイナス金利と国債の大量購入を柱とする大規模な金融緩和を現状のまま維持する。一方、201…

ふるさと納税

ふるさと納税という欠陥の多い制度を悪用して牛肉をもらった。昨年のうちに寄付した天童市から。切り落とし肉を頼んだら写真のようなどう見ても切り落としではない肉が( ・_・;) ありがたくすき焼きにしていただきますが。 しかしこの制度、こうも景品が豪華…

なんでだろう

安倍政権が、有害でいいかげんな法案を、まともな議論もせずに通そうとするのはなんでだろう。 まあ、安倍晋三首相が訪米した時に約束してしまったから、というだけの話か、やはり。対米従属を一層深めた先にどんな未来があるのか、皆目見当がつかない。 中…

秀才たちの珍提案

さすがに賢い賢い財務省のお役人方は考えることが違う。消費税の負担軽減策として、マイナンバーカードをポイントカードの代わりに使うとの案。税率を10%に引き上げた後、食料品については2%分をポイントとして還付するという。食品を買いに行くたびに…

戦後70年談話

安倍晋三首相はこの談話でいったい何をしたかったのか。まあ、少なくとも外形的には、安倍首相は敗北を喫したのだと思う。歴史修正主義的な見解を極力抑え、過去の談話を踏襲すると改めて言わなければならなくなったのだから。今後も日本の要人は、大戦にま…

佐野研二郎氏のこと

2020年東京五輪のためにデザインしたエンブレムが、リエージュ劇場のものとよく似ていると言われたデザイナー。さらに、サントリーのオールフリーの景品用にデザインしたバッグがネットで拾ってきた素材の盗用だと言われて景品の一部を取り下げる事態に…

「運用の問題だ」

安保関連法案の賛成論者の書いたものを読んでいたところ、「法案自体には何の問題もない、運用の問題だ」と書いてあった。そう、まさしく運用に幅のあることが問題なので、それは運用の範囲を曖昧にしている法案の問題なのではなかろうか。 安保法制、賛成派…

強行採決

安倍政権によるうさんくさい安全保障関連法案の廃案を求めます。 政府はこの法案で実際に何をするつもりなのか全く説明していない。政府に軍事的なフリーハンドを与えるための法案に賛成することなどできない。国民の自由と平和のためには今回の安保法案は百…

御用マスコミ

自民党の議員さんは安保法制に関するマスコミの報道が気に入らないみたいだが、ちゃんと御用メディアがいるではないか。産経新聞とか読売新聞とか、今やNHKもそうだし、一部では日経も。だいたい今のマスコミは、そうした御用マスコミ以外も含め、首相との会…

大西英男衆院議員「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番。政治家には言えないことで、安倍晋三首相も言えないことだが、不買運動じゃないが、日本を過つ企業に広告料を支払うなんてとんでもないと、経団連などに働きかけしてほしい」(…

国栄えて民滅ぶ

国栄えて民滅ぶ。どこぞの政党の議員さんが「憲法栄えて国滅ぶ」と言った由。憲法に不満があるか知らないが、統治の原則を踏み越えて栄える国では民が栄えることはない。民滅びれば国も滅ぼう。今の政権と与党は奇妙なニヒリズムに突き動かされているとしか…

老いること、そして義務の放棄

曽野綾子が産経新聞に書いたコラムがひどいと話題。確かにひどい。昔から独善的で偏ったものの見方をする人だったとは思うが、ここまでひどくはなかったのでは……「戒老録」とか、それなりに面白く読んだ気はする。やはり老いたのだろう。読むに値するものを…

リスクに耐性を

トルコの少数言語の研究者である小島剛一氏は、教鞭を執る地フランスから、申請をしてもいないのに永住権を賦与されたという(『漂流するトルコ』)。トルコとフランスを行き来する謎の外国人の行状を見極める目がフランスにはあったということだろう。よく…

その結末

後藤健二さんもイスラム国に殺されてしまった。ご冥福をお祈りします。 しかし、他人の死に絡めてみな言いたいことを言い出すのにはうんざりする。他人の行為にとやかく言い過ぎだ。 特に政治家はいただけない。自民党の偉いさんが後藤さんの行為について「…

何にせよ憂鬱な展開

前回書き込みをしてからだいぶ状況が変わった。事態の進展が早い。 今回の人質事件の処理について政府を批判する人もあるが、私はいくぶん政府に同情的だ。今回のことで日本の政府ができることは少なかった。まあ、人質事件になる以前に処理をしなかったこと…

このごろのこと

このところ起こっていることどもについての簡単なメモ。 ◎人質問題 日本人2人がイスラム国に処刑を警告され、身代金を請求されている。2億ドルとはふっかけたもので、真面目な交渉に応じる気があるのかは疑問。ジャーナリストの後藤健二さんは気の毒。軍事…

渚にて

今年最初の読書はネヴィル・シュート『渚にて』。北半球が核戦争で壊滅した後、放射性物質で人類が滅びるのを待ち受ける南半球はオーストラリアを舞台にした物語。ぎりぎりまで普通の生活を送ろうとする人々の姿は、おそらく私たち自身が同じ境遇に置かれた…

オリエント急行忠臣蔵

三谷幸喜版のドラマ「オリエント急行殺人事件」を見た。三谷幸喜の作品は古畑任三郎以外は面白く思えたことがないのだが、今回はどうでしたやら。 昭和初めの日本に舞台を移してはいるものの1夜目はほぼアガサ・クリスティの原作に忠実に。2夜目は事件に至…

選挙雑感

安倍政権下で何かいいことあった人、というのは株屋さんと外貨長者の他にどなたかいらっしやるのかしらん。さりながら自民圧勝の事前予想。これが大きくは外れまいという感覚もあり、日本国民の考えていることがまるで分からない今日このごろ。まあともかく…

また選挙

どうもしょっちゅう選挙がある。うんざりだが仕方がない。 端的に言って、始まる前から残念な選挙だ。この選挙で与党が勝つならば、集団的自衛権の容認や特定秘密保護法にも承認を与えることになってしまう。おそらくそんなことは気にせずに多くの人は与党に…

動物として思うこと

池内恵さんの知的な誠実さに頭が下がる。「自由主義者の「イスラーム国」論・再び〜異なる規範を持った他者を理解するとはどういうことか」(http://chutoislam.blog.fc2.com/blog-entry-219.html)を読んで改めて思う。 私たちがどうしてイスラム国をきちん…

デスパレートな人たち

※後から知った情報に照らすとだいぶ見当違いのことを書いています。学生は数学科で高機能広汎性発達障害があるという話も。そもそも拘束されたのも、学生が自分からパスポートの盗難を警察に届けに行ったのがきっかけとか。何だかなあ、ですが一度書いたもの…

ひまわり8号

昨日、H2Aでひまわり8号が打ち上げ。その話をしようとした小3の息子は、一生懸命「たんぽぽ8号」と言っていましたと(^^) 黄色いところしか合ってないのだが。

イスラム国とアメリカと

どんなに尖鋭的な集団でも規模が拡大すれば切っ先は鈍くなる。しかしイスラム国が、イラクとシリアのそれぞれ半分ずつの広さにまで勢力を拡大しながらも、いまだに過激でいられるのは、その攻撃的な意志を支える高揚感があるからだろう。それは、西洋中心で…

朝日新聞が謝罪

朝日新聞の社長が謝罪。辞任も視野に入っているようで、後から渋々謝るのであれば、最初からすぱっと謝るべきだった。まあ、社長がいちいち記事にちょっかいを出すわけでないのは分かるが、責任者の仕事として大事なのは頭を下げるということ。ここまで時間…

水に落ちた犬をたたけ

朝日新聞へのバッシングがすごい。従軍慰安婦の強制連行報道で、証言が虚偽だったことを認めたせいだ。しかし、その情報源は発言のいいかげんさで当時から有名だったらしい。なぜ他のメディアが報道の時点でチェックを入れなかったのか疑問は残る。裏付け取…

今年も敗戦記念日

15日は敗戦記念日だった。戦後69年。昭和も遠くなりにけり、だがウクライナや中東では現に戦争が起きている。何のために戦うのか。戦いは人の本性なのかもしれないが、機関銃や戦闘機が実用化されてからの戦争は、もはや本性になじむとは言い難い。人が…

アナと雪の女王

これもDVDで。どちらも奥さんが借りてきてくれたのだった。他愛ないお話を比類なく美しい映像と音楽で彩るという、いかにもディズニーらしい映画。ピクサーも含めて、一番まともなお話は「トイ・ストーリー」かなあ、というのが私見。異論はいろいろあり…